Carpe diem!

日々の忘備録

Xジェンダーを自認した日の話③

Xジェンダーを自認した日

高校生編


滑り止めで受けた女子校は
入学式の日に辞めたくなるほど
最初は嫌だったけど。

自分にとっていかに過ごしやすい環境だったか
今思えばよく分かる。


男女の隔たりがない生活。

男!女!って
自分を比べる対象がいなくて

みんなが人として見てくれる環境は
何よりも幸せなことでした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


トイレは肩書きは一応"女子トイレ"やったけど
実質、生徒用と職員用、って感じで分かれてたし

色分けも学年ごと。


髪の毛は
毛染めNG、式典関係は2つくくり、って校則はあったけど
基本的には自由やった。

あと、あたしは履かなかったけど
さすが女子校。
制服として、スラックスやネクタイの着用も認められてました。


運動系が強い高校やったから
ショートヘアーで男勝りな女の子なんかゴロゴロいたし
めっちゃ見た目ゴツいのに可愛いものが好きな子がいたり
ライブキッズがいたりオタクがいたり…

色んな人がいて楽しかった。


あたしは、というと

部活しながら
ひたすら好きな俳優さんと好きな劇団を追いかけてる日々を送ってました。

「女子力」って言葉が流行り始めてた時期
あたしも女子力あげないとー♪とか言いながら
変顔をしてゲラゲラ笑う下品な高校生やった。

あと

身長が高くてかっこよかった
隣のクラスの子に憧れて
体育祭ではずっと目で追いかけてた。

同じクラスになったときの感動は忘れへん。



男子との関わりは
びっくりするほどない3年間でした。

高校時代から慕ってた楽器のお師匠さんの
同じ門下生の男の先輩後輩とは何度か話したけど

ほんまにそれくらいで
あとはまるで関わりのない閉鎖的な華のJK生活笑


お陰で大学に入ったあと
しばらく男子の同期とまともに話せない、って事案が発生しました。笑


甘酸っぱい青春なんて欠片もなかったし
楽しい思い出だけではなかったけど

卒業式の日号泣してたから
それなりに思い出はたくさんあったんじゃないかなって思います。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

高校時代に

先輩から両声類の歌い手さんの存在を教えてもらい
後輩から男装グループの存在を教えてもらったことは

自分にとってすごく大きかった。

教えてもらって、調べたとき
ものすごくしっくりきた。


今まで散々気持ち悪いと感じてた
女らしさ、男らしさ、のどちらでもない
真ん中の領域がめちゃくちゃ心地よくて。


漠然と、
心の拠り所、居場所ができた気がした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


高校時代つらかったのは

いくら個性がある程度認められてるとはいえ
「由緒ある女子校」としての規律を守らないといけなかったこと。

「女性らしい振る舞い」を
色んなところで求められました。


礼儀作法の授業も毎週あったし

体育館での全校集会(朝礼)では
制服での体育座り(体育座り)が下品だ、という理由で

学生時代の途中から
横座りで座る、というルールが追加されたりした。

(マジで訳が分からなかったしつらかった…)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


女子校で
色々あったけど
ジェンダーをあまり意識せず
のびのび過ごした高校生活。

そのあとは、
演劇をやるために芸術大学にすすむか
音楽をやるために音楽大学にすすむか迷って

結果、音楽大学にすすむことにしました。


大学編につづく→